Creative Experiments Beyond Design 「潮溜まり」が新しい気づきを生む、実験の場
デザインは、クライアントの課題を解決するためだけのものではありません。まだ誰も見たことのない価値や表現を、自ら生み出し、社会へ発信していくことも、デザインスタジオの大切な役割だと私たちは考えています。そんな想いから生まれたのが、TIDE DESIGNによるオリジナルブランド 「TIDE POOL」 です。TIDE POOLは、TIDE DESIGNが運営する、創造のために開いた創作者の“潮溜まり”です。干潮の海辺に現れる小さな潮溜まりが、無数の生命を宿す宝庫であるように、この空間も多様な才能が息づく小さな宇宙。
静かに、しかし確かに熱を帯びながら、新しい波が生まれていく。そのはじまりの瞬間に立ち会うための場所です。潮だまり(Tide Pool)には、海のさまざまな生き物が集まり、それぞれが影響し合いながら新しい生態系を育んでいます。その姿は、異なる価値観や技術、表現を持つクリエイターたちが交わることで、新しいアイデアや文化が生まれていく創造の風景と重なります。TIDE POOLは、そんな”混ざり合うことで新しい価値が生まれる場所”をコンセプトにした、クリエイターのための実験的なレーベルです。
第一弾として制作したのは、オリジナルアパレルコレクション。TIDE DESIGN代表の木口が描き下ろしたイラストをはじめ、2025年大阪万博25組のアーティストが参加するアートプロジェクト「Co-MYAKU’25」の一人として選出されたイラストレーター・宮内沙也加さん。独自の世界観で描くランドスケープをTIDE POOLとのコラボレーションによる限定デザインなど、ここでしか生まれないオリジナルグラフィックをTシャツへ落とし込みました。
TIDE POOLのオリジナルイラストは、「混ざり合う」「潜る」「覗く」などをテーマに描くをテーマに、異なる個性や感性が重なり合うことで生まれる創造性を自由なタッチで表現。一方、宮内さんにはTIDE POOLという存在そのものをテーマに、一枚のアートとして描き下ろしていただきました。それぞれ異なる視点から生まれた作品でありながら、どちらも「クリエイティブは人と人との出会いから生まれる」という共通したメッセージを宿しています。
私たちにとって、このプロジェクトは単なるグッズ制作ではなく、クライアントワークで培ってきたブランディングやグラフィックデザイン、イラストレーション、印刷、プロダクトデザインの知見を、自らの手で編集し、新しい表現へと昇華させるための実験でもあります。デザインは、依頼を受けて完成するものだけではなく、自ら問いを立て、自ら形にして世の中へ届けることで、新しい可能性を切り拓いていける。その挑戦を続けることが、結果としてクライアントワークにも新しい視点や発想を還元できると信じています。
今後のTIDE POOLでは、アパレルだけにとどまらず、オリジナルステーショナリーやノート、ポスター、雑貨、アートピースなど、暮らしの中でクリエイティブを楽しめるさまざまなアイテムを展開していく予定です。また、異なる分野で活躍するデザイナーやイラストレーター、写真家、職人とのコラボレーションも積極的に行い、新たな表現が生まれる”潮だまり”のような場を育てていきたいと考えています。TIDE POOLは、完成されたブランドではありません。
実験を繰り返し、失敗も楽しみながら、新しい価値を生み出していくプロジェクトです。デザインを受託する会社から、自ら文化やアイデアを発信するクリエイティブレーベルへ。その小さな挑戦の積み重ねが、未来のデザインの可能性を少しずつ広げていけると信じています。そこから生まれる新しい出会いや化学反応が、また誰かの創造へとつながっていくことを願っています。








